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2025/7/6-【Balatro】ジョーカーのtierを考えよう【tierSS編】

先日、Balatroにて実績をすべて解除した(図1)。

全実績解除

図1 完全主義者++達成




そんなわけで、今回はベタなことをしてみようと。

つまりジョーカーのtier表なるものを作ってみようと考えた。

tier評価基準

tier表を作成する上で2つ問題がある。まず一つは、基本的に多くのジョーカーは状況次第で強さが変動することだ。

わかりやすい例でいえば『運転免許証』(図2)は特に顕著で、その能力は「強化されたカードが16枚以上ある場合倍率×3」という内容だが、裏を返せば「強化されたカードが16枚未満である場合なんの能力も持たない」ということで、この手のジョーカーは終盤は大活躍するが、強化カードの少ない序盤は目も当てられない。

すなわち、どれだけ書いてある能力が強くても、その能力の発動条件を安定して満たすビルドでなければ価値はないのだ。

よって、ジョーカーのtierを考える際は能力単体だけでなく、取得しやすいタイミングや状況なども考慮する必要がある。

運転免許証

図2 運転免許証




もう一つは、選択するデッキによっても強さが変動することだ。

これも例を出すと、デッキにフェイスカードがない状態でランをスタートする『アバンダンドデッキ』(図3)において、「スコアされるフェイスカードがないハンドを連続でプレイするたびに倍率+1」をする『ライド・ザ・バス』(図4)は他のデッキと比べて評価が跳ね上がるだろう。

アバンダンドデッキ

図3 アバンダンドデッキ

ライド・ザ・バス

図4 ライド・ザ・バス




これらのことから、序盤から終盤までのタイミングごとに、またデッキごとに、それぞれ内容の異なるジョーカーtier表が存在することが分かる。

だが、さすがに全パターンのtier表を考えるのは骨が折れる。ということで、以下のような設定、基準でtierを考える。

自分がゴールドステッカー集めで世話になったチェッカードデッキ(図5)に限定して、

SS 序盤から終盤まで欲しい、かつ、特に秀でているジョーカー
S 序盤から終盤まで欲しいジョーカー
A 欲しいタイミングが限られるジョーカー
B 取らざるを得ない状況になれば仕方なく使うジョーカー
C いらない

とする。

チェッカードデッキ

図5 チェッカードデッキ




出来上がったtier表

上記に基づいて考えたtier表がこちら(図6)

チェッカードデッキにおけるジョーカーtier表

図6 チェッカードデッキにおけるジョーカーtier表




基本的にはジョーカー1枚1枚解説していく予定ではあるが、1つの記事にまとめると膨大な量になるのでtierごとに記事を分ける。

今回はtierSSのジョーカーについて解説する。




tierSSジョーカー解説

1.ガベンディッシュ

ガベンディッシュ

能力:倍率 ×3, ラウンド終了時に1/1000の確率でこのカードを破壊する




弱い要素がない。1/1000で壊れるは実質壊れないのと同じ。

ガベンディッシュはグロスミッチェル(能力:倍率 +15, このカードはラウンド終了時に1/6の確率で破壊される。)が自壊した後でないとショップに出現しないが、グロスミッチェル自身も他のジョーカーに引けを取らない優秀なジョーカーなので、ガベンディッシュを獲得するまでは苦戦を強いられる...といったこともない。

ノーリスクで常にスコアを3倍できるので、評価は当然SSだ。




2.カードシャープ

カードシャープ

能力:プレイしたポーカーハンドがこのラウンドでプレイ済みの場合、倍率 ×3




チェッカードデッキはスペードとハートのカードのみで構成されるデッキが故にフラッシュを安定して作り出すことができる。なので、ほぼ確実に2ハンド目からスコアを3倍にできるのだ。

ただ、欠点が1つ。ボスブラインドがニードルの時は1回しかハンドをプレイできないので機能しない。

ボスブラインドがニードルであると判明したら、優先してグラスカード(倍率×2)を作成したりボスブラインドをリロールするなどして備える必要がある。

ニードル戦以外は危なげなくスコアを稼げるので評価はSSだ。




3.ホログラム

ホログラム

能力:デッキにカードが追加されるたびに、倍率 ×0.25を得る。(初期値は倍率 ×1)




ホログラムの魅力は何といっても倍率の上昇幅と使い勝手の良さだろう。

同じ系統の星座(使用された惑星カード1枚につき、倍率 x0.1を得る。(初期値は倍率 x1))と比べて早いペースで倍率を稼げるし、

スローバック(ブラインドをスキップするたびに、倍率x0.25を得る。(初期値は倍率 x1))はスキップで獲得できる特典がデッキの強化に繋がらないことのほうが多いが、ホログラムはブラインドスキップしない分毎回ショップに寄れて着実にデッキを強化できる。

また、ホログラムは

DNA(ラウンドのファーストハンドでプレイした枚数が1枚の時、そのコピーを手札に加える。)や
証明書(ラウンド開始時、ランダムなシール付きトランプ1枚を手札に加える。)

などのジョーカーや

ファミリア(ランダムな手札を1枚破壊して、ランダムな強化されたフェイスカードを3枚手札に加える。)や
呪文(ランダムな手札を1枚破壊して、ランダムな強化されたナンバーカードを4枚手札に加える。)

などのスペクトルカードと強力なシナジーがある。評価は当然SSだ。

欠点があるとすれば、フラッシュで使用できない別スートのカードや強化されていないカードをデッキに加えると邪魔なくらいだろうか。




4.フォトグラフ

フォトグラフ

能力:最初にプレイされたフェイスカードがスコアされた時、倍率 ×2




これがコモンレアなんかでいいのだろうか。

このBalatroというゲームでは基本的にカードがランクの高い順に並んでいるわけだが、実はカードをドラッグすることでカードをカウントする順番を変えることができる。

例えば、ランク順でK,10,9,8,7のカード使ってフラッシュをプレイするときに10,9,8,7,Kの順でカウントさせることも可能なのだ。

これの何が良いかというと、10,9,8,7で倍率が加算されるようなジョーカーやタロットカードを使って倍率を最大まで加算してから、Kで2倍するというようなムーブができる。

実質、フォトグラフによってフェイスカードが絶対に壊れないグラスカードに変換されたようなものだと言えば、いかにフォトグラフが強いかわかるだろうか。毎ハンドでフェイスカードを1枚仕込むことでグラスカードの役割を担ってくれるのだ。

さらに、親の顔より見た凶悪コンボ、フォトグラフ×ハンギングチャド(プレイしたカードのうち、最初にスコアされたカードを2回再発動する。)が存在する。

もしも、実際にフェイスカードをグラスカードに変換しハンギングチャドで計3回カウントすれば倍率2の6乗倍が確定する。

ただ、ボスブラインドがプラント(すべてのフェイスカードにデバフがかかる。)の時、完全に無力化されてしまうので先ほどのカードシャープの時と同様にナンバーカードをグラスカードに変換したりボスブラインドをリロールするなどして対策する必要がある。

評価はSSだ。あと、フォトグラフを使う際は特に惑星カードでフラッシュ自体のレベルを上げておきたいところだ。




5.ベースボールカード

ベースボールカード

能力:それぞれのアンコモンのジョーカーが倍率 x1.5を与える。




このゲームを長くプレイしている人は何となく察しているかもしれないが、最も使い勝手が良く、適度に強いジョーカーのレアリティはコモンでもレアでもなくアンコモンである。

なので先ほどのフォトグラフ×ハンギングチャドのような組み合わせが完成しない限りは基本的にアンコモンジョーカーを主軸にゲームを進めていくことになる。

そうなれば必然的にベースボールカードの価値は序盤から終盤まで高く保たれる。

ピックし得なアンコモンジョーカーとシナジーのあるベースボールカード、当然評価はSSだ。




6.ハンギングチャド

ハンギングチャド

能力:プレイしたカードのうち、最初にスコアされたカードを2回再発動する。




コモンの皮を被った得体のしれない何か。

このBalatroというゲーム、とにかく「再発動」という能力が強すぎる。それをハンギングチャドは2回も再発動しちゃうのだ。

再発動系のジョーカーは他にも詐欺師(プレイされた2,3,4,5いずれかのカードがスコアされた時、再発動する。)やソックスとバスキン(すべてのプレイされたフェイスカードが再発動する。)があるが、どちらも再発動するカードが特定の数字のものに限定されている。

それが弱いとは言わないがディスカードの事故などで特定の数字のカードが来なかったときに、これらのジョーカーは価値を失う。

一方、ハンギングチャドはすべての数字のカードに対して適応されるので、例えば正義(グラスカードを作成するタロットカード)をストックしておいて事故ったときに任意のカードに対して使用するなどすれば事故から復帰できる。

また、グラスカードに対してだけでなくラッキーカードやゴールドシール付きのカードともシナジーがある。

ラッキーカードは試行回数(カウント回数)が増えればそれだけ発動する確率も高くなるし、ゴールドシール付きのカードにおいては確定で$9貰える。

というか、単純に5枚で作るはずのフラッシュが、常に7枚で作れるのがイカれている。

当然評価はSSだ。




7.ブラッドストーン

ブラッドストーン

能力:プレイされたハートスーツのカードがスコアされた時、1/2の確率で倍率 ×1.5




スートはハートで限定されるが、ハート5枚でフラッシュを作ったときに最大で1.5の5乗倍のスコアを繰り出すことができる。

期待値的にはブラッドストーンを使うことでスコアは約3倍になり、これはベースボールカード+アンコモンジョーカー3枚分の倍率とほぼ同じである。

つまり、ブラッドストーン1枚でアンコモンジョーカー2,3枚分くらいの仕事をしていると考えられる。(投げやり)

チェッカードデッキであれば、1ラウンド4回のハンドのうち体感3回くらいは意図的にハートのフラッシュを作成できるのでよっぽど確率に嫌われなければ大活躍間違いなしなジョーカーである。

評価はSSだ。




8.ブループリント

ブループリント

能力:右のジョーカーの効果をコピーする




みんな大好きブループリント。

ジョーカーの配置を自由に変更できるこのゲームの仕様が強さをより一層際立たせている。

例えば、自分が

カード占い(ブラインドを選択するたびに、タロットカードを作成する。)、
ビジネスカード(プレイされたフェイスカードがスコアされた時、1/2の確率で$2を得る。)、
ガベンディッシュ、
そしてブループリント

を持っているとする。

ラウンドが始まる前にブループリントの右にカード占いを配置してタロットカードを1枚多く手に入れ、ラウンドの途中までビジネスカードを配置してお金を多く手に入れ、最後にガベンディッシュを配置することで安定してブラインドを倒す...みたいな動きができる。

すなわち、自分が置かれている状況に応じて必要な能力をコピーできるのだ。

弱い要素がないので当然評価はSSだ。




9.ブレインストーム

ブレインストーム

能力:一番左のジョーカーの能力をコピーする




ブループリントとほとんど同じような能力だが、欠点が一つ。

それは、例えばガベンディッシュをコピーしたいときに、このゲームの左のジョーカーから順番に能力が発動する仕様によって、本体のガベンディッシュは1番最初に発動せざるをえないことだ。

ブループリントであれば、倍率を加算しきった後に、右2つのブループリントとガベンディッシュで乗算する動きができるが、ブレインストームの場合は合計倍率が低いタイミングで1回乗算してしまう。

すなわち、ガベンディッシュのような倍率乗算系ジョーカーとは若干噛み合いがよろしくない。

だが、それ以外ではブループリントと比べて遜色はないし、能力をコピーできる時点で十分すぎるほど強いので、当然評価はSSだ。




10.トリブレ

トリブレ

能力:プレイされたキングとクイーンがそれぞれスコアされた時、倍率 ×2




一言でいえば、さらに強くなったフォトグラフである。

キングとクイーンに限定されるが、その枚数分だけ2倍を重ねることができる。

あとは、フォトグラフと解説が被るため割愛させていただく。当然評価はSSだ。




11.ペルケオ

ペルケオ

能力:ショップ終了時、所持している消耗カードのネガティブコピーを作成する。




木星(フラッシュのレベルを上げる惑星カード)を抱えておいて毎ラウンド強化するも良し、正義(グラスカードを作成するタロットカード)を抱えておいて毎ラウンドグラスカードを作成するも良し...etcという何でもありなジョーカーである。

さらに、コピーされた消耗カードにはネガティブが付与されているのでスロットを圧迫することもない。

また、ネガティブコピーは通常よりも高い値段で売却できるので、お金に困ったら売ればいい。

ペルケオ以上に「安定感」という言葉が似合うジョーカーもいないだろう。

弱い要素がないので評価は当然SSだ。




ということで今回はtierSSのジョーカーについての解説をした。

特にフォトグラフ×ハンギングチャドはどちらもコモンレアジョーかであるが故に再現性の高いコンボとなっているのでぜひ試してほしい。